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国とは何か?国が本来なすべきこととは?
社会のルールを作り守らせること
(出典「photoAC」)
では国がなすべきことは何なのでしょうか?
主なものを挙げていきますが、一つには社会のルールを作りそれを守らせることが国の役割の一つで、
そのために国には法律があり、法律を犯した人を捕まえるための警察があり、法律を犯した人を裁くための裁判所があります。
こうした仕組みがなければ、古代インドの思想家が考えていたように社会は弱肉強食の世界になってしまいますし、他の人に迷惑をかけた人は野放しになり社会は秩序を乱す人が多くなってしまいます。
そうしたことを防ぎ安心して暮らせる社会にするために社会のルールを作り、ルールを周知徹底させるための組織として各省庁を整えることが求められますし、
ルールを破った人を裁くために警察組織や裁判所を整えることが国の役割として求められます。
この国を守ること
(出典「photoAC」)
また国の役割として他国からの侵略に備えることが挙げられます。
他の国から攻められて支配されることになると、私たち日本人は自分たちのことを自分たちで決めることができなくなります。
また他の国に支配されると支配した側にとって都合の良い社会になると思いますし、支配された側は肩身の狭い暮らしになることが想定されます。
現在では「力による国境の変更は認めない」という国際社会での合意もありますが、
北朝鮮は核開発やミサイル実験を繰り返していますし、力による現状の変更を望む国が出てこないとは限りません。
そうした他国からの侵略に備え、防ぐことが国のなすべきことだと考えられます。
優れた仕組みを作り上げること
(出典「photoAC」)
また国が経済政策をすることもありますし、それが効果を発揮することがあります。
以前は公共工事をすることで景気が上向いた面があり、トンネルができればそれまで遠回りしていた道のりが短縮されますので、それだけ流通も利便性が高くなり経済効率が高まります。
そうした効果がありますのでトンネルや橋などが整っていない時代には、公共工事でトンネルや橋を作ることで交通や流通の利便性が高まり経済が活性化する面があります。
ただ国が借金して公共工事をすることが多く、日本の借金は1000兆円を超える規模で、これが今後の経済の足かせになる場面が出てくるかもしれません。
また経済は基本的には民間のものだと思いますが、民間ではできないことを国ができることもあり、観光客が日本を訪れやすいようにビザの発給要件を緩和することもできますし、
アベノミクスの量的な金融緩和のように、お金を印刷することで円安に向かわせることも可能です。
(ただ大規模な量的な金融緩和はいつまでも続けられるものではないと思いますし、一時的な処方箋だと思います。量的な金融緩和を終わらせた後に経済がどうなるか?その点には疑問もあります。アベノミクスの量的な金融緩和の疑問はこちらです。↓)
また国と国の間には競争がありますし、場合によっては戦争が起こることもありますが、競争する上ではより優れた効率の良い仕組みを作り上げることが有利になる面もあります。
例えば戦国時代には関所が多く設けられていましたが関所を通るにもお金が必要で、そのために物の輸送にはお金もかかり物価が高かったと言われますが、
織田信長は領内の関所を取り外すことで経済を活性化させたと言われます。
経済が活性化すれば税金が多く入ることになりますし、税金が多く入れば軍事費もそれだけ使えることになりますので、経済は実は軍事に直結している面もあります。
良い仕組みを作れば経済が良くなり、そのために軍事的に優位に立てるという図式がありますので、より良い仕組み作りは国にとって重要なことと言えます。
外国との良好な関係を築くこと
(出典「photoAC」)
また人間関係で言えば、周囲の人と悪い関係のままよりも良い関係を築いた方が良いですし、世界には様々な国がありますが国を人と考えると、
国家間でも周囲の他の国と良好な関係を築いた方が良いと考えられます。
日米同盟のように軍事的に同盟を結ぶこともありますが、良好な関係を築くことで他の国とスムーズな貿易を行うことでお互いが利益を得ることも可能で、他の国と貿易に関する条約を結ぶこともありますし、
二酸化炭素の排出など世界的な問題に対しては、多国間で条約を結ぶことで問題解決に取り組むこともあります。
二酸化炭素の排出のような世界的な問題は、日本だけが頑張っても効果が上がるものではありませんので、世界的に取り組む必要があるものになりますし、
他の国と上記のような取り決めを結ぶために、外交で他の国と良好な関係を築くことが国に求められると言えます。