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自分らしさとは？他の人と比べて見えてくる自分らしさ
また自分らしさを知るためには、他の人と比較することは重要なのかもしれません。
「自分らしさ」＝他の人と自分の違い、であるなら、
自分らしさを探そうとしても、自分の中だけで見つかるものではないようにも思えますし、
自分らしさを知ろうとするなら、他の人と比較する必要があるように思えます。
そういえばまたマンガの話になるのですが、スラムダンクという超人気マンガがありますが、
その中で私が特に好きな場面があります。
魚住の“オレはチームの主役じゃなくていい”の場面です。
少し場面を振り返りますが、
湘北ＶＳ陵南の試合で、魚住は４ファールをしてしまいます。
５ファールで退場になりますので、後がない状況に追い込まれますが、
そのことで逆に集中力を増したプレーを連発します。
そして湘北との練習試合を振り返るシーンがあり、
赤木の優れた得点感覚に及ばない自分を自覚することになります。
“オレの負けなのか”
“イヤ、そうじゃねぇ”
そう思うと味方を活かすプレーをして、体を張るプレーに専念するようになります。
“うちには点をとれる奴がいる
オレが３０点も４０点も入れる必要はない”
“オレはチームの主役じゃなくて良い”
あの時の魚住は、自分らしさを失ったのでしょうか？
いや、そうじゃないと思います。
赤木に対して劣る自分を認めたことや、他の人を活かす役割に回ったことも、
決して諦めでもなかったと思います。
“こういう仕事はオレに任せろ”
その後のこの発言は、チームの中での自分の役割に気づいた瞬間だったと思いますし、
逆に魚住らしさが輝き始めた瞬間のようにも思えます。
組織の中で活かす自分らしさ
また魚住は、自分らしさをチームのために発揮していきます。
他の人と自分を比べて「自分らしさ」が分かったら、
あとはその自分らしさを今の組織の中でどう活かすのか？
魚住の話からは、自分らしさが分かった後も大切なように思えます。
もしかすると魚住は、赤木のような得点感覚を望んでいたかもしれませんし、
仙道のようなプレイヤーを望んでいたかもしれませんが、
自分をしっかりと見極めた上で、自らのやるべきことを率先していた姿は、
赤木よりも仙道よりも、まぶしく輝いていたように思えます。
もちろん他の人と自分を比較した結果、
自分が仙道になれるのなら率先して点を取るべきだとは思いますが、
それでも周りの人のサポートがあって結果が出せることは、見落とすべきではないことだと思います。
社会の中でのそれぞれの役割
また世の中には華のある職業もあります。
私もそうですので、誰もが人に受け入られたいと思うと思いますが、
注目を浴びるそうした職業はうらやましいと思うかもしれません。
ただ植物が全て花だったとしたら、どうでしょうか？
光合成のできない植物は生きていけなくなってしまいます。
また人間社会全体で見ると、実生活を本当に支えているのは、
食べ物や物を作る人たち、そしてそれを運ぶ人たちだと思いますし、
そうした人たちがいなくなれば、生活することさえ難しくなります。
植物には葉っぱや根っこ、またそれらをつなげる幹や枝がありますが、
それが植物を支えている根源ですし、花は昆虫や動物をおびき寄せるためのものにすぎません。
そんな葉っぱや根っこに当たる職業こそが、人間社会には不可欠で、
他の人と自分を比較した上で、葉っぱや根っこに徹しようとすることは、
魚住と同じように素晴らしい姿勢だと私は思います。
終わりに
ここでは自分らしさについて考えてみました。
自分らしさ、個性とよく言われますが、なかなか探すのは難しい気がしますし、
他の人と自分の違いをしっかりと認識するためには、
魚住のように現実を直視する勇気や素直さも必要なのかもしれません。
私たちは生まれてくる環境や才能などを選べるわけではありませんし、
生まれてきたそのままに、生きて行くしか他に方法はありませんが、
人間社会全体として考えると、今の自分がなすべきことはきっと誰にでもあると思います。
そしてそんな自分らしさは、他の人が探すものというよりも、
他の人には分からない本人の何かがあるのかもしれませんし、
自分らしさは自分自身で見つけた方が、本人が納得がいくものが得られるとも思います。
また魚住のように自分らしさを活かすことは、周りの人を活かすことにもつながることなのかもしれません。
自分らしさを見つけるのはなかなか難しいかもしれませんが、
せっかくの一度きりの人生ですし、
チャレンジしがいのあるテーマだと思いますし、
組織や社会で活かせる「自分らしさ」を見つけていただければと思います。